杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

全国法曹サッカー広島大会

 今年も10月28日、29日の2日間にわたって、広島県福山市のしまなみビレッジにおいて全国法曹サッカー大会が開催されました。今年は人が集まらず、東北連合としては2年ぶりに1チームでの出場です。予選リーグの組み合わせは、福岡、横浜2、広島B。昨年過去最高の4位だったため、組み合わせは悪くありません。
 当日入りでは基本的に初戦に間に合わないので、毎年前日入りして(当地の美味しいお酒と美味しいものを楽しんで)いましたが、今年は仕事の都合で泣く泣くこれを諦め、当日朝一番の飛行機で広島空港へ、ひどい雨の中昼前に会場入りしました。
 初戦は福岡、会場に着いた頃には終わっていました。結果は1−3で敗北。やはり私がいないのが痛かったでしょうか(冗談です)。2戦目は横浜2、2とはいうものの横浜1は2連覇中の強豪、侮れません。案の定左サイドから崩されて先制点を奪われます。その後は東北が攻勢に出て、たびたびチャンスを作ります。そして相手陣のバイタルで得たフリーキックが、スリッピーなピッチにも助けられ直接ゴールへ、同点に追いつきます。そのまま1−1で引き分け。3戦目は広島B、こちらもBとはいうものの、若手中心の構成で運動量も多そうです。左サイドバックの渡辺弁護士(私の初代修習生です)からスローインを受け、私が左サイドを突破して無理やり入れたクロスを頼れるエース(10番)がダイレクトで決め、1−0で勝利、1日目が終了です。懇親会では元日本代表の久保竜彦選手、森崎浩司選手をゲストに迎え大いに盛り上がりました。
 2日目、予選リーグが3位通過という結果だったため、もう楽しくやろうというコンセプトで臨みます。大雨の中、初戦は神戸B、8年前の初出場以来毎回のように当たっている因縁の相手です。雨のピッチはボールが走り、私も1得点1アシストと躍動します。前日お酒を控え目にした効果でしょうか。2−0で勝利。2戦目は大阪A、昨年準決勝で完敗した相手でしたが、どうして中々、前半は東北が攻勢に出ます。後半はじめに頼れるエース(10番)が個人技で右サイドタッチライン際まで持ち込みグラウンダーのクロス、これをうまく押し込んで先制します。その後は交代選手も豊富な大阪Aに押し込まれますが、全国屈指のバック陣が何とか耐えきって1−0で勝利。9位でしたが、2日目は勝ちっ放しで気持ちよく大会を終えました。せっかく福山まで行ったので、その後は家族で鞆の浦や倉敷(美観地区)を散策し、尾道ラーメンを食べて帰ってきました。サッカーの写真を撮り忘れたので、こちらの写真を載せることにします。
 来年は京都で開催ということで、万難を排して前日入りしたいと思います。

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(弁護士 伊藤敬文)

ハルキストにとってのカズオ・イシグロ

 2017年のノーベル文学賞はカズオ・イシグロに決まりました。長崎生まれの日本人でしたが、幼少期に一家でイギリスに転居し、成人してからイギリスに帰化した作家です。私の敬愛する村上春樹は今年も賞を取れませんでした。
 カズオの名前を初めて知ったのは春樹の文章、「カズオ・イシグロのような同時代作家を持つこと」によってです。この文章は7年前にカズオの研究書の序文として書かれたものです。春樹にとってカズオは、新刊が出ると必ず書店に足を運んで、読みかけの本があったとしても途中でやめて、何はさておきページを開いて読み始める作家なのだそうです。
 春樹のこの文章に接した後に、カズオの本を何冊か買って読んでみたのですが、残念ながらなかなか最後まで読み通すことができませんでした。その時は作家の文体と読者の相性のようなものだと思っていました。
 今回のカズオの受賞の談話には「他の偉大な作家が受賞していないので少し罪悪感を覚える」とありました。すぐに春樹のことだと判ります。カズオの本をもう一度改めて読みなおしてみたいと思い、書庫から取り出してきました。

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(弁護士 佐藤裕一)