杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

台風一過

 台風23号がようやく通り過ぎたばかりだというのに、またまた次の24号がやって来るのだそうです。23号は「トカゲ」という名前も異様でしたが、この25年間で最も大きな被害を日本列島にもたらしたようです。罹災された皆様には心からお見舞い申し上げます。

 それにしても今年は本当に台風の多い年です。何か毎日のように、テレビで台風のニュースを聞いているような気がします。しかもそろいも揃って大型なのが今年の特徴ですね。周りでも、週末の旅行や出張の予定がすっかり狂ってしまったという話を随分聞いています。当事務所でも電車の運休・遅れで、何人もが通勤の際大変な思いをしました。もう、いいかげんに打ち止めにして欲しいとみんなが思っています。

 でも子どもの頃は妙に台風が好きだったのです。九州や四国で爪を剥き出しにして暴れまくった台風も、仙台に来る頃にはかなり勢力が弱まっていて、実害があまりなかったことも原因なのでしょう。テレビやラジオにしがみついて台風情報を聞き、迫り来る雨嵐にワクワクと興奮していました。そして昔はちょっとしたことでも、すぐに停電したものです。暗闇の中のろうそくの灯りで、その興奮は頂点に達するのでした。停電であれば、宿題をしていかない言い訳も万全です。

 もちろん小学生の頃の話ですから、台風が過ぎ去った後の抜けるような高い青空の美しさには気づくはずもありませんでした。グラウンドが乾けば野球が出来るぞと喜んだだけです。そして「台風一過」という言葉を、何故かあの頃は「台風一家」だと思いこんでいました。お父さん台風、お母さん台風、そして子ども台風というように一家総出でやってくる台風。東北地方ならではの幼き誤解だったのでしょう。

 (弁護士 佐藤裕一)

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