杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

ライブドア事件

 東京地検特捜部が証券取引法違反容疑でライブドア本社などの家宅捜索をしたのはさる1月16日、そしてホリエモンこと堀江貴文氏が逮捕された1月23日からもう2ヶ月を経過した。ニッポン放送株の大量取得でフジテレビとの間で連日茶の間のテレビを賑わしたのは昨年の1月から4月にかけてのことであった。そして衆議院選挙広島6区に立候補してくの一刺客の動向と共にその当落が全国の注目を浴びたのは昨年9月のことであった。落選はしたもののIT業界の旗手としてその存在が注目され、一流企業の経営者が会員となる日本経団連にも加入を認められる寸前の逮捕であった。

 しかし現在はどうであろう。ホリエモンをえらく持ち上げた政治家達は勿論、一緒に囃したマスコミも一転して「時代の寵児の虚構」として同氏を厳しく糺弾している。

 しかし事はそう簡単なものではない。山口組系旧五菱会に係わるヤミ金融事件で違法利益を海外に送金して隠匿したとして起訴された裁判で3月22日東京地裁は「犯罪収益としての認識はなかったと」して被告人(元外銀の行員)に無罪の判決をしている。

 ライブドアに対する東京地検の捜査は株式分割・交換を繰り返し、投資事業組合や海外金融機関を利用して多額の不正の利益を得ているということに対するものであって「額に汗して働く人々が出し抜かれる社会にしてはならない」という考え方に基づくとされる。違法の認識を含めて今後の公判の行方が注目される。

 (弁護士 阿部 長)

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