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杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

先輩に聞く

 どの分野においても、それまでに培ってきた経験というのは非常に貴重な財産だといわれます。私たち弁護士の業務も然りです。然りどころか、弁護士業務における経験は、何にも代えがたい大きな力です。先輩方と共同で事件を担当すると、相談者・依頼者の話す内容を把握して今後の見通し等を示すスピードや、その的確さに驚かされます。これは何よりも、圧倒的な経験によるところが大きいのではないかと思っています。もちろん、元々持っている諸々の能力によるところはあります。しかし、自分自身も、「事件」の内容が、全く初めて扱う種類のものと、担当したことがあるものとでは、打ち合わせのスピードが違います。この一事をとってみても、経験の持つ力の大きさを感じます。

 では如何に経験を積んでいくかということになりますが、基本的には担当する「事件」を実直に処理していくことに尽きるのだろうと思います。これを怠ったのでは問題外です。しかし、それだけでは自分の担当した「事件」しか身になっていきません。現在私は、弁護士会の委員会活動の一環で、「先輩弁護士に聞く」という企画のプロジェクトチームに加わっています。そこでは、仙台弁護士会の名だたる先輩方から、その担当された「事件」についての経験を、一般化・抽象化した形でお話し頂いております。先輩の経験を聞く中で、非常に共感する場面もあれば、自分には全くない視点を示されて目から鱗という場面も多々あり、得難い経験をさせて頂いております。

 自分の担当する「事件」を処理すると共に、先輩から聞くことで、100パーセントとは行かないまでもその経験を疑似体験し、担当事件+αの経験を身につけていきたいと願う今日この頃です。

 (弁護士 伊藤敬文)

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