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杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

開票速報の夜

弁護士 佐藤 裕一

 9月に入り、仙台は完全に秋模様です。昨日は最高気温が20度に達しませんでした。今年は本当に短い夏があっという間に過ぎ去ってしまいました。

 8月31日は衆議院議員総選挙が施行されました。私はこの15年間余り仙台市宮城野区の選挙管理委員を務めています。衆議院議員総選挙は小選挙区、比例代表に加えて最高裁判所裁判官の国民審査もあり、それらの開票作業が午前3時頃までかけて行われます。今回も開票の夜は気温が下がり、かなり肌寒く感じました。

 選挙の開票は21時30分から開始されます。ところがテレビでは出口調査等を基にして、開票開始のはるか前である20時過ぎには候補者の当選確実が速報されるのです。テレビで「バンザイ」と選挙事務所の歓声が上がり、予想議席数がコンピュータ分析で示される中で、厳粛に開票作業が始められることになり、正直言ってとても複雑な気持ちです。もう3時間もすれば開票が進んで公式な結果が解るのにもかかわらず、開票を始める前に当選確実の報道がなされるという事態なのです。「当確を早く打つ」ということが誰のニーズを受けて、何故それほどまで競わなければならないものなのか、私には理解ができません。日本人は本当にせっかちなのだとつくづく思いますが、是非海外の選挙速報の実情を知りたいものです。

 (弁護士 佐藤裕一)

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