杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

温泉の神と餃子の神

 ある休日の午後のこと、家で掃除をしていた際、突然私に温泉の神と餃子の神が降りてきました。そして、二人の神はそれぞれ私に「温泉に行きなさい。」「餃子を食べなさい。」と告げました。神のお告げに素直に従うことにした私が向かった先はというと・・・、福島の飯坂温泉でした。
 
「餃子の街」といえば、宇都宮や浜松を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実は福島も「餃子の街」として知られています。福島の餃子の主流は、餃子をフライパンに並べて焼き上げ、そのまま皿に移して出す、いわゆる「円盤餃子」です。以前飯坂温泉を訪れた際に食べた餃子が美味しかったことを覚えていたので、温泉に浸かった上でもう一度そのお店を訪れようと私は企んだのでした。
 
飯坂温泉に着き、最初に向かった先は共同浴場である「鯖湖湯」(さばこゆ)でした。ここはかの松尾芭蕉も利用したとされる浴場のようです。f:id:morikyodo_lawoffice:20150125205400j:plain
 飯坂温泉の特徴は熱めのお湯ですが、鯖湖湯のお湯は特に熱かったです。浴槽の温度計を見たら、温度は何と47度。それは足を数秒つけただけでギブアップとなるわけです。昔テレビで放映していた某番組の「熱湯コマーシャル」を思い出してしまいました。というわけで、浴槽に浸かることもできず、ましてや芭蕉の如く一句詠むこともできずに、退散したのでした。
 小腹が空いてきたところで次に向かった先は餃子屋でした。今回狙っていたのは、鯖湖湯から徒歩数分のところにある「照井」というお店です。開店前から人が並んでいる人気店です。お店の外には足湯があり、待っている間もお客を飽きさせない工夫が感じられます。

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 今回は車で訪れたため、写真に写っているのはビールではなくコーラです。「餃子にビール」でない点は少々残念ですが、仕方ありません。
 
このお店の特徴は、揚げ餃子に近い焼き上がりです。表面はかなりカリッとしていました。餃子一つ一つは小さめで、中は野菜メインでシャキシャキしています。そのため、サクサク食べられます。写真に写っているのは1皿22個ですが、結局1皿半(33個)食べてしまいました。会計の際にお店の人に「全部食べたの。」と聞かれたので、きっとたくさん食べた方なのでしょう。
 
満腹になった後は、再び共同浴場に向かいました。鯖湖湯では浴槽に浸かることのできないという失態を犯したので、リベンジです。向かった先は、飯坂温泉駅の近くにある「波来湯」(はこゆ)です。

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 平成23年に改築したばかりのため、綺麗な外観です。波来湯の特徴は、浴槽が熱めの湯と温めの湯の2つに分かれていることです。とはいえ、熱めの湯でも温度は約44度なので、鯖湖湯と時とは違い、今度は浴槽に浸かることができました。
 
何も考えることなく浴槽に浸かること約30分、身体の芯から温まることができました。
 
帰宅後は、家の中で発泡酒を「プシュ」。「餃子にビール」ではなく「餃子の後にビール」となってしまいましたが、時間差はそんなに問題にならないだろうと自分に言い聞かせつつ、本日の小旅行を締めたのでした。 

(弁護士 赤石 圭裕)