杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

昔の職場のOB・OG会に参加して

  先日、弁護士となる前に勤務していた新日本製鐵のエンジニアリング事業の法務部署(現在では分社化し、かつ親会社の合併に伴い社名も変更)のOB・OG会が東京であり、出席してきました。
 法科大学院に入学するために平成17年3月末で退社して以来ですので、実に9年半ぶりに元上司・先輩の皆様にお会いしたことになります。この間、忙しさと東京・仙台間の距離、さらには若干の後ろめたさにかまけ、当時お世話になった皆様に不義理を重ねていましたが、今回お声を掛けて頂いたお陰で、久しぶりに近況をご報告させて頂くことができました。2年間という極めて短い在籍期間にもかかわらず(また入社後まもなく退職という会社にとっては期待を裏切ったような形にもかからず)、お声を掛けて頂き、感謝とともに、懐の深い会社・職場だなぁと退職したことをちょっと残念にも思いました。
 会では、新日鐵の成立前の時代(八幡製鉄と富士製鉄の時代)から在職していた大先輩をはじめ諸先輩から、さまざまな海外プロジェクト(案件)についての経験談をお聞かせ頂き、勤務していた当時が懐かしく思い出されましたし(私自身あまりに在籍期間が短すぎてそれ程多くのプロジェクトには携わることはできませんでしたが)、現在の普段の仕事とは分野が大きく異なるお話は今となってはとても新鮮でした。ちなみに、その日の会場も自分が新入社員研修を受けた研修センターであり、そういった面でも大変懐かしく、初心に帰った気持ちとなりました。
 私が法曹を目指すことになったのも、この会社、この職場で、短い期間ではありましたが、法律(というよりは主にリスク予防・管理全般)の仕事に携わりいろいろな経験をしたことがきっかけでした。現在の弁護士としての仕事と当時の仕事では異なる部分もありますが、基本的な視点は共通しており、会社で遅くまで必死に契約書の作成や事業リスクのチェック・洗い出しにあたった当時の経験は、現在の仕事にも活きています。
 弁護士の仕事をしていると、同業者とは顔を合わせる機会は多いのですが、それだけでは視野が狭くなりかねません。今回のOB・OG会のように、さまざまな分野に顔を出していこうと思います。本年もどうぞよろしくお願い致します。

(弁護士 三橋要一郎)