杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

地元での修習

 初めまして。杜協同法律事務所で研修させていただいております、司法修習生の渡辺拓也です。
 今回、事務所のエッセーを担当するにあたって、何を書こうか悩みました。過去の修習生が書いたものを見ると仙台についての感想が多いように思いますが、私は宮城県岩沼市出身で宮城県から出たことがないので、他県出身者のような感想を持ち合わせていません。そこで、地元民なりに仙台で修習していて感じることを書いてみようと思います。
 他県出身の修習生にもよく聞かれるのですが、大学時代から他県出身の方に聞かれて一番困る質問は「仙台ってどこで遊ぶの?」というものです。私は必ずと言って良いほど松島を勧めるのですが、たいていの場合仙台に来てすぐに訪れてしまっているようで、次を問われます。次となると、温泉を勧めるのですが、困るのは「その次」が思い浮かばないことです。青葉城趾や瑞鳳殿は近場過ぎますし、季節ごとのレジャーは人によって好みが分かれるように思います。これは私があまり外出しないせいで、実際にはもっと観光する場所があるのだと思いますが、先ほどの質問に対する回答は私の永遠の課題に思えます。
 そんな私が修習に入って良かったと思うことは、他県出身者からそれぞれの出身県の情報を得られることのみならず、彼らの仙台・宮城に対する感想を聞いたり、貪欲な開拓心に付き合って実は行ったことがなかった場所を訪れる機会が増えたことです。これまでの四半世紀で私が経験していない仙台・宮城を楽しむことができ仙台の良さを再確認する日々です。
 私は来年以降仙台で働きたいと思っていますが、彼らの開拓心を見習って良好な生活環境以外の仙台の良いところを発見していけたら良いなと思っております。
 仙台での修習も三ヶ月が終わり、弁護修習も半分が過ぎましたが、課外活動中心にならぬよう、本来やるべき修習それ自体についても真剣に楽しく励んでいきたいと考えています。
(司法修習生 渡辺拓也)