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杜(MORI)の 四季だより

杜の都、仙台に事務所を構える弁護士法人杜協同の弁護士たちが綴るリレーエッセイ

申(さる)年

 今年は申年。私は干支(エト)でいう年男である。干支は十二支と十干(ジッカン)の組合わせなので正確には60年に一度の丙申(ヒノエ・サル)である。
 物の本によると、申は、年では7月、時間は15時から17時、方角は西南西(西から南へ30度)五行(占い)では金、陰陽では陽とされ「樹木の果物が熟して固まっていく様子」とされている。概して出世運、金運に恵まれているとされ、豊臣秀吉が申年生まれなそうである。
 しかし、私は出世運、金運とも特に恵まれたわけではなく、私の生まれた昭和7年は会報にも一寸書いた様に第一次上海事件から血盟団事件、五・一五事件等が相次いで起こり、日本の多難な年の始まりとも言える。
 一方、第一次世界大戦後のヴェルサイユ条約によって戦勝国となった日本は五大国の一つとして国際連盟の常任理事国となり、大東亜共栄圏の設立に向けて国威を発揚し世界に歩み始めた年でもあった。
 事実、昭和15年(1940年)には、欧米以外アジア地域で史上始めてのオリンピックが東京で開催されることになっていた。同時に日本初の万博や  札幌冬季オリンピックも予定されていたという。
 しかしすべては昭和12年の廬溝橋事件にはじまる日支戦争(支那事変)により無に帰した。
 そして今又、経済大国となった日本は、国際連合の常任理事国入りを狙い、東京オリンピックも再度開かれることになっている。歴史は繰返すのか。
(弁護士 阿部 長)

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